寝台に横たわる女性の背後で、人々と黒い鳥が影のように現れる。題名の「もう二度と」が、明るい色にも不安を重ねる。
何が描かれているか
横長の寝台に裸の女性が横たわり、顔をこちらへ向けている。手前には花の模様、奥には二人の人物と、左上の黒い鳥が描かれる。壁の模様や柱のような形も入り、室内は複数の色の面で組み立てられている。女性は目を開けていて、完全に眠っているようには見えない。明るい枕と暗い背景の違いが顔を目立たせる。
作品の見どころ
手前の身体を横へたどったあと、背景の人々と鳥を探してみよう。人物の視線は同じ方向へそろわず、近くと遠くで別々の気配が生まれる。寝台の花模様は美しい飾りである一方、身体を囲む大きな形にもなる。何が起きたのかを絵だけで確定するより、姿勢、視線、暗い鳥が作る落ち着かなさを感じたい。
制作背景
1897年の油彩で、コートールド美術館所蔵。題名はエドガー・アラン・ポーの詩『大鴉』との関係を持つ。同館はモデルを若いパフラとする同定を可能性として述べ、画家と現地の若い女性との関係や植民地の力の差にも触れる。ヨーロッパの鑑賞者の視線も含む作品であり、美しい裸体や神秘的な楽園という説明だけで終わらせないことが大切だ。
出典・画像について
画像:ポール・ゴーギャン《ネヴァーモア》/Paul Gauguin / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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