三匹の子犬のいる静物
画家 ポール・ゴーギャン →Still Life with Three Puppies / ニューヨーク近代美術館(MoMA)
子犬、果物、食器を三つの帯のように重ねた静物。自然な奥行きより、輪郭と色のつながりが画面をまとめている。
何が描かれているか
手前に果物と白い布、中央に青い器、奥に三匹の子犬が並ぶ。子犬たちは大きな鉢の周りに集まり、器へ顔を向けている。机や部屋は普段見る形より急に傾き、遠くの物まで手前に近づくように見える。題名は静物だが、動物が加わることで、食器や果物だけを並べた絵とは違う小さな動きが生まれている。
作品の見どころ
青い器と犬の輪郭を見比べてみよう。色は物の表面を自然に再現するだけでなく、離れた形を結びつける。画面を手前から奥へ進むより、三段に重なる帯として見ると、配置の意外さが分かりやすい。白い布の折れ方と犬の丸い背中にも異なるリズムがあり、平らな色面の中でも形の変化が目を引く。
制作背景
1888年に制作された板の油彩で、ニューヨーク近代美術館所蔵。同館は、子どもの本や日本の版画との関係を示唆している。ただし、一冊の本をそのまま写したと断定する説明ではない。細かな陰影より単純な形を使う《説教のあとの幻影》と同年の作品として、宗教画と日常の静物に共通する構成への関心を見てみたい。
出典・画像について
画像:ポール・ゴーギャン《三匹の子犬のいる静物》/Paul Gauguin / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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