浜辺の騎馬(I)
画家 ポール・ゴーギャン →Cavaliers sur la plage (I) (Riders on the Beach (I)) / フォルクヴァング美術館
明るい浜辺を進む騎馬の人々を、後ろ姿から描く。海と空の広さに、馬や人物の列がゆっくりしたリズムを作る。
何が描かれているか
浜辺を馬に乗る人々が進み、手前の騎馬像は背をこちらへ向ける。左側にも別の騎馬の姿があり、右の細い木の向こうに青い海が広がる。砂浜は桃色や淡い紫で描かれ、空と海の帯が横へ長く続く。人々の顔を詳しく示す肖像とは違い、馬の背、脚、人物の身体が作る並び方が中心になっている。
作品の見どころ
縦の人物と横の海の線を比べてみよう。近い馬は濃い色で、遠い馬は淡く描かれるため、浜辺を進む方向が見えてくる。一方、地面の色は実際の砂をそのまま写すより、画面全体の明るさをまとめる。顔が見えない人々の気持ちを決めつけず、姿の間隔や脚の動きから、列の静かなリズムを追ってみたい。
制作背景
1902年、晩年の作品で、ここではフォルクヴァング美術館所蔵の第一の版を紹介する。同じ主題の別作品と取り違えないよう、所蔵先と構図を照合している。同館の解説は、ドガの騎馬表現やデューラーの版画との関係にも触れる。ヨーロッパ美術の記憶と南の島の景色が重なる絵として見ると、現地で目にした一瞬を写した風景という説明だけでは捉え切れない構成が分かる。
出典・画像について
画像:ポール・ゴーギャン《浜辺の騎馬(I)》/Paul Gauguin / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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