1884年
35〜36歳頃

ルーアンの通り

画家 ポール・ゴーギャン →
Street in Rouen / ティッセン=ボルネミッサ美術館
道と木々、緑の斜面に、短い筆の跡と淡い光が広がる。色を大きな面にまとめる以前の風景画を見てみよう。

何が描かれているか

道が木々の間を通って奥へ続き、右側には草の斜面と柵が延びている。手前に立つ木は細い枝を空へ広げ、遠くには小さな建物の形が見える。題名のルーアンはフランスの都市で、この絵は街の外れの通りを扱う。大きな建物を中心に描く都市風景とは違い、道、木、草地が画面の広い部分を占める、静かな景色になっている。

作品の見どころ

道の奥行きを追うだけでなく、草や空に置かれた短い筆の跡を見よう。一色に塗りつぶさず、細かな色を重ねるため、緑の斜面にも明るさの変化がある。空へ延びる枝と、地面を横へ走る柵を比べると、縦と横の線が景色を区切ることが分かる。後年の強い輪郭りんかく線や平らな色面とは異なる描き方を確かめられる。

制作背景

1884年、ゴーギャンがルーアンで暮らした年の作品。ティッセン=ボルネミッサ美術館の解説は、印象派の描き方やピサロ、セザンヌとの関わりを指摘している。光の印象を細かな色で捉える段階を示す一枚で、1888年の《説教のあとの幻影》と並べると、現実の景色から単純な形と色面への変化をたどりやすい。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
ティッセン=ボルネミッサ美術館
目録番号
552 (1988.15)

出典・画像について

出典:Thyssen 個別目録(2026-09-30 確認)
画像:ポール・ゴーギャン《ルーアンの通り》/Paul Gauguin / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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