肘掛け椅子のひまわり(エルミタージュ所蔵)
画家 ポール・ゴーギャン →Sunflowers on an Armchair / エルミタージュ美術館
タヒチで再び描いたひまわりの静物。アルルの友人との共通の題材が、晩年には別の色と構図で現れる。
何が描かれているか
大きなひまわりを入れた器が、赤い肘掛け椅子の上に置かれる。花の向きはそろわず、黄色い花びら、黒い中心、下を向く葉が重なっている。右には顔を描いた装飾のような形があり、暗い室内の中で花と椅子の色が強く目立つ。花だけの静物ではなく、椅子や周囲の模様も近くへ集めた画面である。
作品の見どころ
明るい花の中心と、暗い花びらの間を行き来してみよう。花は一本ずつ独立せず、大きな束として重なり、椅子の曲線がそれを下から囲む。右上には目のようにも見える形があり、普段の花の絵とは違う不思議な印象が残る。黄色、赤、青の組合せに注目すると、立体感だけでなく色の配置でも静物が構成されることが分かる。
制作背景
1901年の油彩で、ここではエルミタージュ美術館所蔵の一枚を紹介する。同年には複数のひまわりの静物があり、別の所蔵版とは区別している。ファン・ゴッホ美術館の目録は、晩年のひまわりを、アルルの時期から続く題材として取り上げる。《ひまわりを描くファン・ゴッホ》と並べると、友人を描いた肖像から、自分の静物へと同じ花の役割が変わることが見える。
出典・画像について
画像:ポール・ゴーギャン《肘掛け椅子のひまわり(エルミタージュ所蔵)》/Paul Gauguin / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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