1897年
48〜49歳頃

夢(テ・レリオア)

画家 ポール・ゴーギャン →
Te Rerioa (The Dream) / コートールド美術館
装飾の多い室内に女性と眠る子どもを置く。題名は「夢」だが、夢の中身や人物の関係を簡単には説明できない。

何が描かれているか

二人の女性が室内に座り、手前には横たわる子どもがいる。壁には人物や動物を思わせる模様があり、奥の開口部から外の明るい景色が見える。前の女性は身体をこちらへ向け、後ろの女性は少し横へ向く。黄色い壁と緑の床、茶色い肌が重なり、部屋の奥行きと飾りの平らな形が同時に目へ入る。

作品の見どころ

子どもの小さな姿と、壁を占める大きな模様を比べてみよう。人物の間に明確な会話はなく、同じ部屋にいても視線が交わらない。開口部の向こうは明るいのに、室内の人物は静かで、夢のような距離を感じさせる。物語の答えを先に決めず、どこが奥へ抜け、どこが平らな面として見えるかをたどると構成の工夫が分かる。

制作背景

1897年の作品で、コートールド美術館所蔵。同館の解説は、場面の意味が分かりにくいように構成されていることを指摘する。実在の一家庭の日常を、そのまま説明する資料ではない。室内の装飾や人物の姿は、ヨーロッパの見る人へ向けたタヒチのイメージでもある。現地の住まいや習慣の確実な再現と決めつけず、画家が作る夢の場面として読みたい。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
コートールド美術館
目録番号
P.1932.SC.164

出典・画像について

出典:Courtauld 個別目録(2026-09-30 確認)
画像:ポール・ゴーギャン《夢(テ・レリオア)》/Paul Gauguin / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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