何が描かれているか
横長の画面に、眠る乳児、座る人々、果実を取る若者、顔へ手を当てる老女などが並ぶ。右上に青い神像が立つ。
画面右上の題名は、誕生から死までの生を三つの問いとして示す。物語を左から一方向へ読むとは限らない。右端の乳児から中央の立つ人物、左端の老女へ視線を移すと、異なる生の段階がゆるく結ばれる。
作品の見どころ
中央で腕を上げて果実を取る人物が画面を支え、その両側に異なる年齢と姿勢が広がる。
青緑の自然、黄土色の肌、白い鳥が響き合う。個々の人物より、画面全体を一つの大きな壁画のように見ると構成が分かる。人物の大きさや位置は均一でなく、果実を取る姿を中心に、複数の場面が一つの横長画面へ集められている。
制作背景
1897年末から1898年にタヒチで制作。ゴーギャンは大作として位置づけ、題名を絵の一部に書き込んだ。
現在はボストン美術館所蔵。哲学的な問いとタヒチの像を結びつける一方、現地の人々を画家自身の人生観を表す記号として使った面もある。題名の問いに一つの答えを探すより、誕生、日常、老い、死を並べた構成そのものから考えたい。