聖ニコラウス、聖カタリナと寄進者を伴う玉座の聖母子
画家 ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ →Mary Enthroned with the Child, Saint Nicholas of Bari, Saint Catherine of Alexandria and a Donor / ベルリン絵画館
寄進者を祝福する幼子と聖人たちを、金地と花の草地の中に描いた。
何が描かれているか
玉座の聖母は立ち上がる幼子を両手で支え、左下の小さく描かれた寄進者へ目を向ける。幼子はその人物を祝福している。左の聖ニコラウスは司教の帽子をかぶり、杖と三つの金の玉を持つ。右の聖カタリナは殉教を示す棕櫚の葉と本を手にする。二本の木の枝には小さな天使たちが集まり、楽器を奏でる。
作品の見どころ
まず寄進者と幼子の視線をたどると、中央の聖母子と両側の聖人が一つの場面としてつながる。聖ニコラウスの赤い祭服、聖カタリナの毛皮を縁取った衣、聖母の金糸を思わせる裾は、それぞれ異なる質感を見せる。金色の背景だけでなく、足元には花の咲く草地がある。二本の木と天使たちを上から順に探すと、人物を包む細かな装飾が見えてくる。
制作背景
ベルリン絵画館は本作を1400〜1410年頃とし、上端が丸いポプラ材の板絵と記録する。作品番号は1130。所蔵館の解説では、研究者によって1395年頃、1406〜1408年頃など制作年の見方が分かれ、元来の用途も祭壇画か墓碑の一部かで意見が異なる。現在の館表示より早い年を確定せず、ジェンティーレの初期作品を考えるための一枚として見る。
作品情報
位置づけ
画家の初期作を考えるための聖母子像。元来の用途には異説がある。
出典・画像について
画像:Gentile da Fabriano《聖ニコラウス、聖カタリナと寄進者を伴う玉座の聖母子》/Staatliche Museen zu Berlin, Gemäldegalerie / Jörg P. Anders, Public Domain Mark 1.0; via Wikimedia Commons (CC0 1.0).
ベルリン絵画館の写真。作品外側の白い撮影背景だけを透過しています。
間違いを見つけたら、教えてください →アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。
この画家について本で読む
西洋美術の歴史4 ルネサンスⅠ 百花繚乱のイタリア、新たな精神と新たな表現
小佐野重利/京谷啓徳/水野千依 著 / 中央公論新社
ジョットから国際ゴシック、ルネサンスへ進むイタリア美術を扱う美術史書。シエナの画家たちとジェンティーレを、都市や宮廷の文化との関係から読み進められます。
楽天ブックスで見る →