1821年
30歳頃

競馬(伝エプソム・ダービー)

画家 テオドール・ジェリコー →
Course de chevaux, dit traditionnellement Le Derby de 1821 à Epsom / ルーヴル美術館
英国の競馬を主題に、馬の速さを横長の画面へ集める。

何が描かれているか

緑の地面を、騎手を乗せた馬たちが横一列に駆ける。先頭と後ろの距離はわずかで、競走の結果はまだ分からない。背景の人や建物は小さく、目は脚を伸ばす馬の群れへ向かう。題名は長く「1821年エプソムのダービー」と伝えられてきたが、ルーヴル美術館は「伝統的にそう呼ばれる競馬」として登録する。特定のレースと断定せずに見る。

作品の見どころ

馬体は画面を横切る長い帯のように並び、低い地平線と広い空が速さを際立たせる。脚はどの馬も大きく伸び、現実の一瞬を写真のように止めた形ではない。速度を分かりやすく伝えるための絵画的な選択として見ると面白い。騎手の服の色や馬の毛色の違いを追えば、密集した一団の中でもそれぞれの位置が分かる。

制作背景

ルーヴル美術館は1821年の油彩ゆさい画、所蔵番号MI 708と記録する。ジェリコーは英国滞在中に競馬や馬の姿に関心を寄せ、油彩にも版画はんがにも描いた。エプソム・ダービーという呼び名が広く知られていても、所蔵館の慎重な題名を採用した。作品の核は会場名を特定することより、走る馬と騎手を一つの大きな動きに変えたところにある。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
ルーヴル美術館(MI 708)

出典・画像について

出典:ルーヴル美術館 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Théodore Géricault《競馬(伝エプソム・ダービー)》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-09-26 確認)
CommonsのPublic Domain Mark / PD-Art表示に基づく忠実な複製。複製写真と所蔵館規程は法域で扱いが異なる可能性があります。
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この画家について本で読む

ジェリコー
中原たか穂 著 / KADOKAWA
画家ジェリコーと《メデューズ号の筏》の制作を描いた漫画。史実を確認する際は所蔵館の資料も参照できます。
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