1489〜1490年
40〜41歳頃

ジョヴァンナ・トルナブオーニの肖像

画家 ドメニコ・ギルランダイオ
Portrait of Giovanna degli Albizzi Tornabuoni / ティッセン=ボルネミッサ美術館
横顔と持ち物から、亡くなった若い女性の地位と記憶を整えた。

何が描かれているか

ジョヴァンナ・デッリ・アルビッツィ・トルナブオーニが左向きの厳格な横顔で立つ。金髪を編み、真珠、宝石、刺繍のある衣を着け、両手を身体の前で静かに重ねる。
背後の棚には龍をかたどる宝飾、赤い珠の祈りの道具、祈祷書、ラテン語の銘文が置かれる。人物と持ち物を同じ平らな壁の前に並べ、記憶の品として整える。

作品の見どころ

横顔は古代の記念メダルのように輪郭りんかくを保ち、感情を大きく動かさない。代わりに首飾り、そで、髪、祈祷書が、公的な地位と私的な信仰を少しずつ語る。
技術調査では首や衣の下描きに変更が見つかった。完成像は自然な一瞬を写したものではなく、形と持ち物を慎重に選び直して作られた記念肖像だと分かる。

制作背景

ティッセン=ボルネミッサ美術館は1489〜1490年、板の混合技法として所蔵する。人物はニッコロ・フィオレンティーノの肖像メダルと、礼拝堂壁画の姿から同定された。
ジョヴァンナは1488年、出産時に亡くなった。作品を死後の肖像とする見解が有力だが、壁画より前の構想とする説もあったため、制作の順序を完全に確定したとは言わない。

作品情報

材質・技法
混合技法、板
所蔵
ティッセン=ボルネミッサ美術館
位置づけ
メダルと礼拝堂壁画から人物が同定された。1488年に亡くなった後の記念肖像とする見解が有力。

出典・画像について

画像:Domenico Ghirlandaioジョヴァンナ・トルナブオーニの肖像》/ジョヴァンナ・トルナブオーニの肖像 — Domenico Ghirlandaio / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-22 確認)
Public Domain表示の画像です。扱いは国・地域によって異なります。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

イタリア・ルネサンス美術館
松浦 弘明 著 / 東京堂出版
ジョット、ドゥッチョ、マザッチョからフィリッポ・リッピ、ギルランダイオ、盛期ルネサンスまで、作品を制作年代順にたどる専門的な鑑賞ガイドです。
楽天ブックスで見る →