背後の茂みはセイヨウネズ。イタリア語で ginepro といい、描かれた人の名ジネーヴラを指す語呂合わせである。姿勢も新しい。それまで肖像は真横から描かれることが多かった。学芸員によれば、レオナルドは彼女をほんのわずかに回して四分の三の角度で見せた。アメリカ大陸にあるレオナルドの絵は、この1点だけである。
何が描かれているか
若い女性が、体を少し斜めに向けてこちらを見ている。背後には濃い緑の茂み。セイヨウネズという針葉樹で、とげとげした葉が頭のまわりを後光のように囲んでいる。
ワシントンのナショナル・ギャラリーは、彼女の「完璧な肌と輝く巻き毛」が、その暗い葉に引き立てられていると書く。暗い背景を選んだのは、青白い肌をいっそう際立たせるためだという。
作品の見どころ
背後のセイヨウネズはイタリア語で「ginepro」。描かれたジネーヴラの名に重ねた言葉遊びである。詩を書いた彼女にふさわしく、植物が人物の名前と結びついている。
姿勢も新しい。それまで肖像はふつう真横から描かれていた。学芸員は「レオナルドはジネーヴラをほんのわずかに回すという一歩を踏み出した。おかげで四分の三の角度で彼女が見え、そのぶん顔も体も、背後の風景も広く見える」と述べている。
制作背景
アメリカ大陸にあるレオナルドの絵はこれ1点だけ。制作目的について、ナショナル・ギャラリーの解説は結婚記念とする一方、音声解説は1474年の結婚の頃としており、時期の言い方には幅がある。
注文主は確定していない。美術館は、ジネーヴラを慕った詩人でヴェネツィア大使のベルナルド・ベンボが注文した可能性を挙げている。
作品情報
寸法
38.1 × 37 cm(後補込み 42.7 × 37 cm)
出典・画像について
ワシントンのナショナル・ギャラリーは当方から直接開けない(HTTP 403)。ただし寸法・材質・目録番号は、2026-08-29 にオーナーが同館のページを開いて確認した(検索経由で入れていた数値と一致)。解説の文章は、同館ドメインに絞った検索結果に基づく。
画像:レオナルド・ダ・ヴィンチ《ジネーヴラ・デ・ベンチの肖像》/National Gallery of Art, Washington
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