1505年頃
20代後半〜30代頃

矢を持つ少年

画家 ジョルジョーネ →
Knabe mit Pfeil / 美術史美術館(ウィーン)
一本の矢が、柔らかな表情の少年に、もう一つの意味を持たせています。

何が描かれているか

暗がりから、巻き毛の少年の顔と白い衣が浮かび上がっています。胸元の赤い布のそばに、細い矢が一本。武器を振るう場面ではなく、矢を静かに持つ人物を近くから見せた絵です。

作品の見どころ

顔の輪郭りんかくは背景へ柔らかく溶け、目や口の表情も強く説明されていません。明るい肌と赤い布に目を引かれた後、脇にある小さな矢へ気づく。視線の行き来によって、単なる肖像とは違う含みが感じられます。

制作背景

美術史美術館は1505年頃の作品としています。矢から愛の神エロスを連想する読みと、矢を象徴とする聖セバスティアヌスの理想化された姿と見る読みを挙げています。どちらか一人に決めず、人物像と象徴の間を行き来するジョルジョーネの描き方として見ることができます。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・ポプラ板
所蔵
美術史美術館(ウィーン)
目録番号
GG 323

出典・画像について

出典:矢を持つ少年:所蔵館・公的目録(2026-10-19 確認)
画像:Giorgione《矢を持つ少年》/矢を持つ少年 — Giorgione / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 配布元の個別画像・利用条件(画像情報:2026-10-19 確認)
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