ラウラ
画家 ジョルジョーネ →Bildnis einer jungen Frau (Laura) / 美術史美術館(ウィーン)
「ラウラ」は確かな実名ではありません。背景の月桂樹が、この呼び名の手がかりです。
何が描かれているか
若い女性が、毛皮の縁取りのある赤い上着を少し開いています。背後には月桂樹の葉。白い薄布、肌、毛皮の柔らかさが、近い距離で描き分けられています。女性は正面から視線を合わせず、こちらの脇へ目を向けています。
作品の見どころ
輪郭を硬い線で区切らず、頬や首を暗い背景へなじませています。赤い布の鮮やかさと顔の穏やかな光が支え合い、存在感がありながら、人物の内面までは明かしてくれません。装いの意味を考える前にも、色と質感をゆっくり味わえます。
制作背景
裏面には、作者名、1506年という年、発注者ジャコモの名を記した16世紀の銘文があります。年代が不確かな作品の多い画家にとって、重要な手がかりです。「ラウラ」という通称は月桂樹のイタリア語ラウロに由来し、詩人ペトラルカの恋人に結びつける説もありますが、描かれた女性の身元が確定したわけではありません。
出典・画像について
画像:Giorgione《ラウラ》/ラウラ — Giorgione / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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