1303〜1305年頃
30代後半頃

キリストの洗礼

画家 ジョット・ディ・ボンドーネ →
Battesimo di Cristo / スクロヴェーニ礼拝堂(パドヴァ)
川の中のキリストと、頭へ伸びる手。水越しの身体と両岸の人々を見比べられます。

何が描かれているか

キリストがヨルダン川の水の中に立ち、右の洗礼者せんれいしゃヨハネが頭へ手を伸ばしている。左には衣を持つ天使たち、右には見守る人物が並ぶ。上空では神が本を持ち、キリストの方へ手を下ろす。
洗礼は、水を用いる宗教の儀式である。水の部分でも身体の輪郭りんかくが見えるため、川の中に立つキリストをたどることができる。

作品の見どころ

中央のキリスト、頭へ伸びるヨハネの手、上空の神を順に見たい。横からの動きと上からの動きが、一人の身体へ集まっている。周囲の人物を見た後でも、視線が中央へ戻りやすい。
両側の岩は、人物を囲むように斜めに立ち上がる。天使の長い衣とヨハネの傾かしいた身体を比べると、静かに待つ姿と儀式を行う姿の違いが分かる。

制作背景

スクロヴェーニ礼拝堂のキリストの生涯に含まれ、壁画群は1303〜1305年頃の制作である。所蔵館は、川の透明さがキリストの身体や脚まで見せる表現に注目している。
また所蔵館は、右の人物の部分で青い顔料がんりょうが失われ、下の準備の線が見えていると説明する。欠けた箇所を完成した描写と取り違えず、残る色と線の違いにも目を向けたい。

作品情報

材質・技法
フレスコ、壁
寸法
約203 × 217 cm
所蔵
スクロヴェーニ礼拝堂(パドヴァ)
位置づけ
公生涯・水と身体の表現

出典・画像について

制作年は壁画群の1303〜1305年頃という範囲。各場面の厳密な年・制作順は確定しない。
画像:Giotto di Bondone《キリストの洗礼》/キリストの洗礼 — Giotto di Bondone / Web Gallery of Art / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-10-07 確認)
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