1887年10〜11月
34歳

雨の橋(広重に倣って)

画家 フィンセント・ファン・ゴッホ →
Bridge in the Rain (after Hiroshige) / ファン・ゴッホ美術館(アムステルダム)
斜めの雨と、絵を囲む文字の帯を比べてみましょう。

何が描かれているか

雨の中を、人々が橋を渡っています。細い斜線が空と川を貫き、傘を差す人や身をかがめる人が小さく描かれています。中央の風景を、赤や緑の帯と日本の文字が囲んでいます。
歌川広重の浮世絵をもとに、ゴッホが油絵として写した作品です。日本の橋を現地で見て描いたのではありません。パリで出会った版画はんがから、絵の組み立て方を学んでいます。

作品の見どころ

橋の斜めの線と雨の線は、別の方向へ走っています。川岸は濃い青緑、手前の帯は強い赤で、奥行きのある風景と平らな枠が一つの画面に重なって見えます。
所蔵館によると、原版画より色を強めています。細い線で場面を描く版画を、筆と絵の具でどう置き換えたか、雨、人物、川岸の三つを順に比べてみましょう。

制作背景

制作は1887年10〜11月のパリです。決まった寸法のカンヴァスに原版画の縦横比を保って写したため、周囲に余白が生まれました。そこへ別の版画から写した日本の文字を加えています。
周囲の文字は、この橋の説明をそのまま写したものではありません。中央の風景に加えた枠と色を見ると、写すことを通じて、自分の絵へ作り替えていく工夫が分かります。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ファン・ゴッホ美術館(アムステルダム)
目録番号
s0114V1962
位置づけ
浮世絵を油彩で写し、色や周囲の余白を変えた作品。

出典・画像について

出典:ファン・ゴッホ美術館:雨の橋(2026-10-09 確認)
画像:Vincent van Gogh《雨の橋(広重に倣って)》/雨の橋(広重に倣って) — Vincent van Gogh / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0 / PD-Art(個別ファイル表示)
Commons個別ページの忠実複製のPublic Domain表示。複製の扱いは国・地域で異なります。
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