1890年6月4〜8日
37歳

オーヴェルの教会

画家 フィンセント・ファン・ゴッホ →
L’église d’Auvers-sur-Oise, vue du chevet / オルセー美術館(パリ)
左右に分かれる道と、建物の輪郭りんかくをたどってみましょう。

何が描かれているか

深い青空の下に、石造りの教会が立っています。手前の道は左右に分かれ、その間に建物を挟んでいます。左の道には小さな人影があり、草には明るい緑と黄色が混ざっています。
屋根や壁の線は、まっすぐな定規の線になっていません。窓も波打つように傾かしき、青い部分が空の色と響き合います。動かない建物なのに、地面から揺れが伝わるように見えます。

作品の見どころ

空を暗い青でまとめる一方、手前の道と草は明るく描いています。暗い空が夜を示すとは限りません。色を時間の手がかりだけにせず、建物を引き立てる働きとしても見てみましょう。
二本の道を目で進むと、教会の両側へ視線が分かれます。窓、屋根、道の曲線を順に追うことで、建物を正確に測る図とは違う、線や色の動きが感じられます。

制作背景

ゴッホが南フランスからパリ近郊のオーヴェルへ移った後の作品です。所蔵館の目録は1890年6月4〜8日の制作としています。13世紀に建てられた教会を描きました。
初期の《ニューネンの古い教会の塔》と比べると、建築を描く色と線が大きく変わっています。現実の教会を手がかりにしながら、画面の中で形や色を組み直す晩年の工夫を見てみましょう。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
オルセー美術館(パリ)
目録番号
RF 1951 42
位置づけ
晩年の建築を、曲がる線と強い色で表した風景。

出典・画像について

出典:オルセー美術館:オーヴェルの教会(2026-10-09 確認)
画像:Vincent van Gogh《オーヴェルの教会》/オーヴェルの教会 — Vincent van Gogh / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0 / PD-Art(個別ファイル表示)
Commons個別ページの忠実複製のPublic Domain表示。複製の扱いは国・地域で異なります。
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