1797年
50〜51歳頃

アルバ公爵夫人の肖像(黒衣)

画家 フランシスコ・デ・ゴヤ →
The Duchess of Alba / ヒスパニック・ソサエティ・ミュージアム&ライブラリー
黒い衣の大きな面に、赤い帯と明るい肌がアクセントをつくる。

何が描かれているか

黒いドレスとベールを着けた女性が、風景の中に全身を見せて立つ。腰には赤い帯があり、片手を腰の近くへ置き、もう一方の手で地面を指している。人物の姿は、広い空と地面からくっきり区切られる。
モデルは第13代アルバ公爵夫人マリア・デル・ピラール・テレサ・カイエターナである。共同研究は、夫を亡くした時期の黒衣と、マハと呼ばれるスペインの装いとの関わりを説明している。

作品の見どころ

黒い衣の大きな面に、赤い帯と明るい肌がアクセントをつくる。宮廷の集団を描いた《カルロス4世の家族》と比べると、一人の立ち姿、衣服、指先の動きに視線が集まることが分かる。
足元の「Solo Goya」の文字や、指輪の名については、共同研究の記載を参照している。掲載画像では細字に拡大の限界があるため、画面からすべての文字が読めるとは案内しない。

制作背景

1797年の油彩ゆさい画で、現在はニューヨークのヒスパニック・ソサエティにある。ゴヤは1796〜1797年に公爵夫人の滞在先サンルーカルを訪れた。肖像の背景とモデルの身振りは、その交友を考える材料になる。
一方、二人が恋愛関係にあったかは確定していない。文字や指輪を、そのまま恋人であった証明とすることは避ける。モデルとの関係を留保しながら、人物の存在感をつくる肖像の技法を見る。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵
ヒスパニック・ソサエティ・ミュージアム&ライブラリー
位置づけ
独立した全身肖像と身振り。

出典・画像について

画像:Francisco de Goya《アルバ公爵夫人の肖像(黒衣)》/Wikimedia Commons
画像の出典 / Commons Public domain(個別PD-Art/PD-old表示)(画像情報:2026-10-04 確認)
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