何が描かれているか
女性は黄色いスカートと青い上着を着け、膝の上に扇を置く。男性の緑の日傘は女性の顔へ向けて傾き、二人の背後には低い壁と木がある。
右上の風を受けた枝、左の濃い雲、明るい衣服が、静かな姿勢の中にも動きを作る。
作品の見どころ
ロココと呼ばれる明るく優美な傾向を、色と余暇の場面からつかみやすい作品である。
ただし、単に軽い娯楽画と片づけず、遠くから織物として見たときにも人物が読み取れるよう、色の面と輪郭が大きく整理されている点を見たい。黄色、青、緑の大きな色面を先に追い、その後で扇、日傘、揺れる枝を見ると、遠くからでも読める構成と細かな動きを分けて味わえる。織物になる前提が、輪郭の明快さにも表れている。
制作背景
カンヴァスに油彩、104×152センチで、プラド美術館が目録番号P000773として所蔵する。完成するタピスリーは、アストゥリアス公夫妻の食堂へ掛ける予定だった。
美術館の壁に飾る一枚としてだけでなく、宮殿の室内を構成する織物の準備作品だったことが、画面の明快さにつながっている。