何が描かれているか
兵士たちの身体と銃は同じ角度に揃い、ひとかたまりの壁のように見える。
向かい側では白いシャツの男性が腕を広げ、その背後に顔を覆う人々が並ぶ。手前には倒れた身体と血があり、灯火の四角い形が両群の間に置かれる。
作品の見どころ
白い衣服と上げた腕が最初に目へ入り、そこから銃口、待つ人々、すでに倒れた身体へ時間をたどれる。
兵士の顔を見せないことで、個人の肖像よりも繰り返される処刑の仕組みが前へ出る。ロマン主義と結び付けて論じられる、歴史の暴力と強い感情を扱う作品である。白いシャツの人物から、銃口、顔を覆う人々、手前の死者へたどると、これから起こることと、すでに起きたことが同じ画面にある。灯火は希望の印と決めず、双方を照らす光源としてまず見る。
制作背景
カンヴァスに油彩、268×347センチで、プラド美術館が目録番号P00749として所蔵する。
「プリンシペ・ピオの丘の銃殺」という別題もあるが、それだけで画面を正確な現場記録とは扱えない。1814年に《5月2日》と一組で構成された作品であることを先に押さえる。