何が描かれているか
羽飾りのある帽子をかぶった男性が、飲み物の入った大きな杯を持ってこちらを向く。もう片方の手は、話しかけるように開かれている。アムステルダム国立美術館は、市民隊の隊員かもしれないと記すが、確かな身元は分からない。人物の表情と手の動きだけで、騒がしい会話の一場面が思い浮かぶ。背景は控えめで、見る人と男性の距離が近い。
作品の見どころ
杯のガラス、白い襟、茶色の衣を順に見ると、質感が短い筆の動きで描き分けられている。男性の手は画面のこちら側へ出るように見え、絵を見る私たちも相手にされている気がする。顔の赤みや視線の強さも、人物の活気を増す。笑う口だけで気持ちを示すのではなく、手、体、杯を合わせて動きのある姿にしたところが見どころである。
制作背景
所蔵館は制作を1628~1630年頃とする。ハルスは公式な集団肖像で知られる一方、名を持たない人物の陽気な姿も描いた。後者では細かな身分の記録より、見る人と向き合う瞬間が大切になる。市民隊員という可能性は服装などからの推定なので、確定した肩書きとしては扱わない。
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この画家について本で読む
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