何が描かれているか
クラヴニエルス、すなわち聖アドリアーン市民隊の士官たちが食卓を囲む。長いテーブルの周りに座る人と立つ人が交ざり、それぞれ異なる方向を向いている。白い襟や赤白の帯、旗、武器が、町の市民隊であることを示す。1616年の聖ゲオルギウス隊の宴会とは別の集団であり、題名を混同しないようにしたい。画面の端まで人が広がり、にぎやかな集まりが続いている。
作品の見どころ
前に出る人物、奥から顔を見せる人物、こちらへ目を向ける人物を順に探してみよう。視線と身振りは一か所に集まらず、絵の中を行き来する。深い室内へ人を並べたことで、広い食卓の周りにも奥行きが生まれる。白と赤の飾り帯は人物を区別しながら、全体を結び付ける色のリズムにもなる。集団肖像を会話のように見せるハルスの工夫が分かる。
制作背景
フランス・ハルス美術館は1627年の作として紹介する。ハールレムの市民隊は公的な役割を持ち、こうした大画面の肖像は隊員たちの記念として注文された。同じ市民隊を描いた古い別作品には、ハルス以外の画家の作もある。作者と制作年を確かめて比べると、この絵でハルスが人物の動きと視線をどれほど重視したかが見えてくる。