何が描かれているか
ハールレムの聖ゲオルギウス市民隊の士官と下士官が、二列ほどに分かれて並ぶ。武器や旗、飾り帯が彼らの役割を表し、それぞれ顔と姿勢が違う。宴会の食卓を囲んだ初期の集団肖像とは異なり、この絵では立つ姿の隊員たちが画面を横に広げる。フランス・ハルス美術館によれば、上段左にはハルス本人も描かれている。
作品の見どころ
隊員の視線をたどると、こちらを見る人、隣と話すような人、遠くを見る人がいる。横一列の記念写真のようでありながら、槍や旗が縦の動きを加える。青や橙の帯と白い襟は、黒い衣の連なりに変化を付ける。近くに並ぶ顔がそれぞれ違う表情を持ち、集団としてのまとまりと個人の特徴が両立している。
制作背景
所蔵館は1639年の作で、ハルスが描いた最後の市民隊肖像とする。画家が自分の姿を入れたことはよく知られるが、自画像として現存する確実な単独作品とは区別する必要がある。1616年や1627年の宴会画と見比べると、同じ公的な注文に応じながら、人物の並べ方を変え続けたことが分かる。