何が描かれているか
華やかな衣装を着た中心の人物を、顔を赤らめた若者や道化姿の人々が囲む。食卓には酒や食べ物が置かれ、皆がこちらに近い距離で身を寄せている。題名の謝肉祭は、節制の期間に入る前の祝祭を指す。メトロポリタン美術館は、登場人物の一部を当時の喜劇の役柄と結び付ける。中心の人物も、実在の女性を描いた肖像と決められるわけではない。
作品の見どころ
一人ひとりの顔つきだけでなく、腕や肩の重なりを見てみよう。人物は画面の端まで詰め込まれ、鑑賞する側も輪のすぐ外に立っているように感じる。白い襟、赤い頬、輝く衣の色が暗い背景から浮かび上がる。笑いに引き込まれる一方、誰が誰を見ているのかを追うと、祝祭の場の複雑なやりとりも見えてくる。
制作背景
所蔵館は制作を1616~1617年頃とする。ハルスは市民隊の集団肖像を描く一方で、このような喜劇的な人物像も手がけた。祝祭を絵にすることで、表情、身振り、色の変化を大きく試せる。描かれた人物の身元や性別を現代の見た目だけで断定せず、当時の役柄や変装も含む場面として眺めたい。
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この画家について本で読む
レンブラントとフェルメール オランダ絵画「光と影」の巨匠たち
岡部昌幸 著 / KADOKAWA
17世紀オランダ絵画を扱う本。第3部にフランス・ハルスの章があり、同時代の画家とあわせて知ることができます。
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