1732年刊行
初版制作時 34〜35歳頃

娼婦一代記 第1図:ロンドンへの到着

画家 ウィリアム・ホガース →
A Harlot’s Progress, Plate 1 / ウェルカム・コレクション
若い女性への親しげな挨拶が、六枚続く物語の入口になります。荷物と身支度の道具を携えてロンドンへ来たモルを、誰が、どんな目的で迎えているのでしょう。

何が描かれているか

宿屋の中庭で、若いモル・ハッカバウトが年長の女性に話しかけられています。ウェルカムの目録は、相手を売春宿の経営者ニーダムと特定しています。モルの針山や鋏、籠のガチョウは、都会へ来るまでの暮らしを想像する手掛かりです。

作品の見どころ

顔を寄せて話す二人だけなら、心配して声を掛けたようにも見えます。けれど右奥の戸口では男たちが様子をうかがい、周囲の人々は別の用事に気を取られています。モルがまだ知らない危険を、見る側は先に察する。その行き違いが、物語の始まりに不穏さを添えています。

制作背景

『娼婦一代記』は1732年に刊行された全六図の版画はんがです。もとになった油彩ゆさいは1755年の火災で失われました。ここに載せたのはホガースの名を刻むウェルカム所蔵の版画で、この紙を刷った年までは確定していません。

作品情報

材質・技法
エッチング、エングレーヴィング
所蔵
ウェルカム・コレクション
目録番号
38224i
刷りの年代
未確定(1732年は初版の刊行年)

出典・画像について

画像:William Hogarth《娼婦一代記 第1図:ロンドンへの到着》/娼婦一代記 第1図:ロンドンへの到着 — William Hogarth / Wellcome Collection / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 画像の出典・個別利用条件(画像情報:2026-10-21 確認)
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