1527〜1528年頃
29〜31歳頃

リスとムクドリを抱く女性

画家 ハンス・ホルバイン(子)
A Lady with a Squirrel and a Starling (Anne Lovell?) / ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
白い服、青い背景、赤いリスを明快に分け、動物を家名の手がかりへ変える。本人同定が絵の細部から組み立てられる。

何が描かれているか

白い毛皮帽と白い肩掛けの女性が、青い背景の前で斜めを向く。腕には赤いリスが乗り、細い鎖を女性の指が持つ。肩の後ろからムクドリが顔を出す。
顔、手、動物は狭い範囲に集まり、白、青、赤が大きく分かれる。女性の名を示す文字はないが、二匹の動物が身元を考える手がかりになる。

作品の見どころ

白い服、青い背景、赤いリスを明快に分け、動物を家名の手がかりへ変える。本人同定が絵の細部から組み立てられ、見る行為が調査につながる。
毛皮、薄い麻布、金属の鎖、羽毛はそれぞれ違う描き方で表される。とくに白い布は影だけで折れ目を見せ、強い色を使わず立体感を作っている。

制作背景

ナショナル・ギャラリーは1527〜1528年頃、ホルバイン最初のイングランド滞在中の作品として所蔵する。女性はアン・ラヴェルと考えられるが、確定していないため題名にも疑問符が付く。
ムクドリは一族の所領イースト・ハーリングの名を連想させ、リスはラヴェル家の紋章に現れる。美術館はこの組み合わせを人物同定の根拠とするが、委嘱理由には複数の可能性がある。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、板(おそらくオーク)
所蔵
ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
位置づけ
動物が人物同定の手がかりになる。アン・ラヴェルと考えられるが確定ではないため、題名にも疑問符が残る。

出典・画像について

画像:Hans Holbein the Youngerリスとムクドリを抱く女性》/リスとムクドリを抱く女性 — Hans Holbein the Younger / Wikimedia Commons / National Gallery, London
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-22 確認)
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