風に押される服と、踏み出す脚が、浜辺の女性の強さを伝えます。英国で得た題材を帰国後に描いた、大きな水彩画です。
何が描かれているか
海と舟の間を、籠を抱えた女性が大きく歩いています。白い前掛けは風をはらみ、暗いスカートと脚の形は、波打つ背景からはっきり分かれます。風景の中に小さく人を置くのではなく、女性の身体を画面の中心に据えた構図です。
作品の見どころ
幅は約74センチ。油彩画のような存在感がありますが、紙に描かれた水彩です。所蔵館は、広く塗った色を重ねる英国の水彩技法に注目しています。空と海に広がる灰色や褐色の層に対して、明るい前掛けが浮かび、歩く姿を強く見せています。
制作背景
題材は英国北東部の漁村で見た女性たちですが、制作はアメリカへ戻った後の1883年です。ホーマーは1881〜1882年にカラーコーツで暮らし、漁に関わる女性の仕事を描きました。現地での観察を持ち帰り、一人の歩みにまとめ直した作品として、海辺の風景と身体の関係を見られます。
出典・画像について
画像:ウィンスロー・ホーマー《砂州の内側》/砂州の内側 — ウィンスロー・ホーマー / The Metropolitan Museum of Art; Gift of Louise Ryals Arkell, in memory of Bartlett Arkell, 1954, 54.183
全景を比例縮小しています。
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