1866年
29〜30歳頃

前線からの捕虜

画家 ウィンスロー・ホーマー →
Prisoners from the Front / メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
戦場で見たままを即座に描いた絵ではなく、終戦後のニューヨークで仕上げられた作品です。向かい合う姿勢と荒れた土地が、戦争の隔たりを伝えます。

何が描かれているか

右に立つ北軍将校と、左に並ぶ南軍の捕虜たちが、狭い空間を挟んで向かい合います。まっすぐな姿勢の若者、頭を下げる白髭ひげの老人、身を傾かしける男。服装と立ち方の違いによって、捕虜たちは同じ表情の一団になっていません。

作品の見どころ

背景の木は幹の途中で断たれ、地面には草や枝がまばらに残ります。大きな戦闘場面がなくても、壊れた風景が人々の間へ続いています。人物の垂直な姿と切り株を見比べると、会話のない対面にも、戦争が残した緊張が感じられます。

制作背景

きっかけは、友人の北軍将校フランシス・チャニング・バーローによる1864年の捕虜の捕獲でした。ホーマーは従軍画家として前線を訪れていますが、この油彩ゆさい画を完成させたのは終戦後の1866年、ニューヨークです。現場の記憶を組み立て直した絵として見ると、一人ずつ異なる姿勢にも重みが出てきます。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵
メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
目録番号
22.207

出典・画像について

画像:ウィンスロー・ホーマー《前線からの捕虜》/前線からの捕虜 — ウィンスロー・ホーマー / The Metropolitan Museum of Art; Gift of Mrs. Frank B. Porter, 1922, 22.207
画像の出典 / The Met Open Access / CC0 1.0(画像情報:2026-10-16 確認)
全景を比例縮小しています。
間違いを見つけたら、教えてください →

実物を見に行く

まずは国内の美術館から。公式の展示情報を見ながら、行きたい場所を探せます。
国内の美術館を探す →
展示替え・貸出などで作品が展示されていない場合があります。訪問前に展示・開館日・入館方法をご確認ください。