何が描かれているか
大勢の人々が花や旗を掲げ、互いに顔を向けながら進んでいる。画面の手前から奥まで人が重なり、上げた腕、帽子、花束が頭上へ突き出している。
笑う顔や開いた口、隣の人へ伸ばす手が見える。一人だけを中心に置くより、多くの身体と表情を横長の画面へ集めた構成になっている。
作品の見どころ
まず手前の人物を一人選び、その顔の向きに沿って隣の人へ目を移してみたい。人々の間に視線と動きのつながりがあり、群衆を一つの塊として見るだけではない読み方ができる。
旗や花束を追うと、密集する頭の上にも動きが続いている。細かな顔を見た後、画面の横幅全体へ目を広げると、多数の人物が同じ場面に集まる規模が分かる。
制作背景
題名の日付は、ニコライ2世が市民的自由などを約束した十月宣言を出した日を、当時のロシアの暦で示している。ロシア美術館は、この知らせへの熱狂的な反応を描いた作品と説明する。1905年という題名と、絵を制作した年は同じではない。
所蔵館は制作年を1907年、1911年と記録している。題名の日付より後の二つの年が示されており、出来事の当日に描き上げた絵としては紹介しない。後に画家が組み立てた群像として見たい。