1845年
65歳頃

オーソンヴィル伯爵夫人

画家 アングル →
Comtesse d’Haussonville / フリック・コレクション
青いドレスの女性が室内に立ち、片手を頬に添えてこちらを見る。モデルはオーソンヴィル伯爵夫人ルイーズ・ド・ブロイ。

何が描かれているか

青いドレスの女性が室内に立ち、片手を頬に添えてこちらを見る。モデルはオーソンヴィル伯爵夫人ルイーズ・ド・ブロイ。後ろの鏡には体の後ろ姿や部屋の一部が映り、一人の人物を二つの方向から見ることができる。肖像画でありながら、鏡の中の空間まで考えて作られた画面である。衣装と仕草の細部が、人物に静かな個性を与える。

作品の見どころ

青い布の滑らかな光沢がまず目に入る。袖そでのふくらみ、腰の細さ、頬に触れる指を順に追うと、衣装の形が人物の姿勢を作っていると分かる。鏡の中の後ろ姿は、正面の顔と同じ人なのに別の輪郭りんかくを見せる。画面の右側に人物を置き、鏡と室内を左に広げることで、動かない姿に奥行きと変化を生んでいる。

制作背景

フリック・コレクションは1845年の作品として紹介する。アングルは完成までに多くの下絵を描き、顔や手、衣装の位置を検討した。鏡を描くことは、現実の部屋をそのまま写すだけではなく、正面と背面を一枚に収める工夫でもある。政治や歴史を題材にした大作とは別に、肖像でも形を組み立てる研究が続いていた。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
フリック・コレクション

出典・画像について

出典:フリック・コレクション 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Jean-Auguste-Dominique Ingres《オーソンヴィル伯爵夫人》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-09-26 確認)
CommonsのPublic Domain Mark / PD-Art表示に基づく忠実な複製。複製写真と所蔵館規程は法域で扱いが異なる可能性があります。
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