1805年
25歳頃

リヴィエール夫人の肖像

画家 アングル →
Portrait de Madame Rivière / ルーヴル美術館
白い衣装の女性が青い背もたれに身を預け、こちらを見る初期の肖像。

何が描かれているか

白い衣装に身を包んだ女性が、青い背もたれに肘を置いて身を預ける。細い指を顔に添え、こちらへまっすぐ視線を向けている。モデルはサビーヌ・リヴィエール。衣服やショールの細部を描きながら、背景には大きな空間を作らず、人物の姿へ目を集めている。楕円形の画面に合わせて、肩から腕、腰へと続く線がゆるやかに曲がる。

作品の見どころ

白い布には暖かな陰影があり、青い布や赤い模様のショールがその明るさを引き立てる。顔の輪郭りんかくから肩、肘へ視線を動かすと、衣装の質感だけでなく、形をつなぐ線の流れが見えてくる。指を頬に添える仕草は静かだが、正面に向けた目は鑑賞者との距離を縮める。華やかな衣装と落ち着いた表情を同時に見る肖像である。

制作背景

ルーヴル美術館は1805年の作品として登録している。アングルは同じ年にリヴィエール家の父と娘も描いた。三人の肖像を比べると、同じ家族でも姿勢や画面の形を変えていることが分かる。この一枚では、身分を示す衣装だけに頼らず、横たわる姿の曲線を生かして個人の存在感を作り出した。若い時期から続く肖像画への関心を示す。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ルーヴル美術館(MI 1446)

出典・画像について

出典:ルーヴル美術館 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Jean-Auguste-Dominique Ingres《リヴィエール夫人の肖像》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-09-26 確認)
CommonsのPublic Domain Mark / PD-Art表示に基づく忠実な複製。複製写真と所蔵館規程は法域で扱いが異なる可能性があります。
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