ルイ13世の誓願
画家 アングル →Le Vœu de Louis XIII / モントーバン大聖堂
上方には幼いキリストを抱く聖母、下方には祈るフランス王ルイ13世がいる。王は冠と笏を差し出し、国を聖母に託す場。
何が描かれているか
上方には幼いキリストを抱く聖母、下方には祈るフランス王ルイ13世がいる。王は冠と笏を差し出し、国を聖母に託す場面として描かれる。雲の上と地上ははっきり分かれ、その間を王の視線と手の動きがつなぐ。大きな宗教画でありながら、見る人はまず二つの人物群の位置関係から物語を読み取れる。
作品の見どころ
聖母の青い衣と王の赤い服が、縦長の画面で強い目印になる。上では光が雲から広がり、下では王の身振りと祭壇が重みを作る。片方だけを見ると静かな祈りの姿だが、上下を行き来すると、祈りが天へ届く構図だと分かる。王権を表す品と宗教上の人物を並べ、政治と信仰が結びついた主題を示している。
制作背景
この絵はアングルの故郷モントーバンの大聖堂のために制作され、1824年のサロンで評価を受けた。大画面の宗教画は、初期の肖像や小さな神話画とは違う仕事である。聖母の姿にはルネサンス絵画を学んだ経験が見え、フランスの王を描く場面には同時代の注文の意味も重なる。画家の名声が広がる節目になった。
出典・画像について
画像:Jean-Auguste-Dominique Ingres《ルイ13世の誓願》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
CommonsのPublic Domain Mark / PD-Art表示に基づく忠実な複製。複製写真と所蔵館規程は法域で扱いが異なる可能性があります。
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