明るい直線的な形と暗い曲線的な形を対置し、三つの主要な色で画面の動きを作る作品。
何が描かれているか
左側には黄色い大きな形と細い直線があり、中央には赤、右側には濃い青の大きな円が置かれています。黒い曲線や格子状の模様も混ざり、形の種類と密度は左右で異なります。淡い地の色が、形の違う部分をつないでいます。題名にある三色を順に探すと、全体の配置がつかみやすくなります。
作品の見どころ
左の直線や角のある形は硬く、右の円やうねる線はやわらかく見えます。どちらか一方が正しい形なのではなく、異なる性質が並ぶことで動きが生まれています。黄色の明るさと青の深さの差にも注目してみましょう。ただし、色が必ず同じ感情を全員へ与えるという規則として読む必要はありません。画面を左右へ往復し、近づいて見える色と遠ざかって見える色を自分で比べることが、鑑賞の入口になります。
制作背景
1925年、ヴァイマルで描かれたバウハウス期の作品です。所蔵館は左の直線的な構成と右の曲線的な構成の対照を説明しています。色と線の向き、形の大小、余白が組み合わさっています。《色彩習作―同心円のある正方形》から、色の比較が大きな絵の構成へ展開する過程も見えてきます。
出典・画像について
画像:ワシリー・カンディンスキー《黄・赤・青》/Guillaume Piolle(Eusebius)
Commons個別ページのPD-Art / Public domain表示に基づく忠実な複製。
間違いを見つけたら、教えてください →アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。
この画家について本で読む
カンディンスキー 世界は鳴りひびく
宇都宮美術館ほか 編 / マイブックサービス
日本各地の所蔵作を集め、具象から抽象へ進む画業と、日本での受容をたどる展覧会図録です。
楽天ブックスで見る →