1883年
21歳頃

寓話

画家 グスタフ・クリムト →
Fabel / ウィーン・ミュージアム
金色の模様が広がる以前のクリムト。動物と女性を自然な立体感で描き、寓話という物語の種類を一つの場面にしています。

何が描かれているか

薄い布をまとった裸の女性が、森の中に立っている。左の足元にはライオンが横たわり、右にはコウノトリとキツネが集まる。女性の身体には柔らかい明暗があり、暗い木々の前から浮かび上がるように見える。
女性は、目に見えない「寓話」という主題を人の姿に置き換えた存在だ。ウィーン・ミュージアムは、動物たちを観察し、後で書き留めるような女性として解説している。動物を一頭ずつ探すと、題名と場面を結びつけて見やすい。

作品の見どころ

女性の肌、ライオンの毛、鳥の羽を見比べてみよう。それぞれの表面を、細かな筆の跡と明暗で描き分けている。後年の《接吻》とは違い、身体や動物の量感が、絵を見るときの大きな手がかりになっている。
女性の頭の右側には、明るい空が細くのぞく。遠くまで開けた風景にせず、幹と茂みで場面を囲むことで、動物たちの集まる場所が近く感じられる。

制作背景

本作は1883年、出版企画『寓意とエンブレム』の図案として描かれた油彩ゆさいだ。ウィーン・ミュージアムは本作を第75a図の原画と記録している。動物の毛や肌を自然に描く、金色の装飾が広がる前の表現を確かめられる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
寸法
83.5 × 116 cm
所蔵
ウィーン・ミュージアム
目録番号
25001

出典・画像について

画像:Gustav Klimt《寓話》/Gustav Klimt / Wien Museum — Foto: Birgit und Peter Kainz
画像の出典 / CC BY 4.0(画像情報:2026-10-01 確認)
作品外の額縁・撮影用色票・余白のみを除去。長辺2400px以内で等比縮小。色補正・背景除去・生成AI処理なし。絵の四辺・右下の署名を保持。
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