1917〜1918年
55歳頃

ヨハンナ・シュタウデの肖像

画家 グスタフ・クリムト →
Johanna Staude / ベルヴェデーレ美術館
オレンジ色の背景と青い服が向かい合う、晩年の肖像。顔の描き方と大きな葉模様を見比べると、色と人の姿の関係が分かります。

何が描かれているか

短い黒髪のヨハンナ・シュタウデが、正面を向いている。背景は明るいオレンジ色だ。青い目と白い肌が、顔を囲む黒い髪と首飾りの中から現れる。身体の下半分は、青や紫と黒の大きな模様で覆われている。
顔は画面の中央より上にあり、肩はほぼ水平に広がる。背景に家具や遠い風景を描かず、顔、黒い首元、模様の服を縦に重ねているため、人物の姿をまとまりとして捉えやすい。

作品の見どころ

背景のオレンジ色と、服の青を見比べてみよう。服の模様は小さな金色の飾りではなく、大きな葉の形である。明るい地の色が残る部分もあり、太い筆の跡と模様の輪郭りんかくを一緒にたどれる。
所蔵館によると、服の布はウィーン工房の「葉」という柄を使っている。金色が広く覆う《アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像I》と比べると、顔と装飾をつなぐ方法の変化が見えてくる。

制作背景

ベルヴェデーレは本作を1917〜1918年と記録している。シュタウデは、クリムトが描いたモデルの一人だった。
従来は未完成の肖像とされてきたが、現在の館目録はその判断を問い直している。顔や服の下地が見えることだけでは未完成と決められず、晩年の自由な描き方との関係も考える必要があるという。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
寸法
70 × 50 cm
所蔵
ベルヴェデーレ美術館
目録番号
5551

出典・画像について

画像:Gustav Klimt《ヨハンナ・シュタウデの肖像》/Gustav Klimt / Belvedere, Wien / Wikimedia Commons(配布画像の撮影者名は個別表示なし)
画像の出典 / CC BY-SA 4.0(画像情報:2026-10-01 確認)
取得した全景を保持。長辺2400px以内で等比縮小。色補正・背景除去・生成AI処理なし。
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