1899年
37歳頃

ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)

画家 グスタフ・クリムト →
Nuda Veritas / ウィーン演劇博物館
鏡をこちらへ向ける女性が、「裸の真実」を人の姿にしています。頭上の文章と足元の題名も含めて読む、1899年の油彩ゆさいです。

何が描かれているか

長い赤毛の裸の女性が、細い縦長の画面に立っている。女性は正面を向き、手に小さな鏡を掲げる。身体の周囲には青い曲線が広がり、足元には蛇がいる。頭の上と身体の下に、文字を置く場所が作られている。
題名はラテン語で「裸の真実」を意味する。鏡は女性が自分の顔を見るためというより、こちらへ向けられているように見える。ウィーン演劇博物館は、見る人へ自分自身を知るよう求める姿として解説している。

作品の見どころ

肌の明るさと赤い髪は、青と金色に囲まれて強く目立つ。髪の長い線、細い身体、下へ延びる蛇の線をたどると、画面全体の縦の流れを追いやすい。
頭上には、詩人シラーの言葉が記されている。誰もが喜ぶ芸術を目指すより、少数の人を納得させよ、という趣旨だ。文章が飾りではなく、絵をどう受け止めるかに関わることを考えてみよう。

制作背景

1899年に発表されたとき、クリムトは新しい芸術を目指すウィーン分離派の初代会長だった。現在の所蔵館は、妥協しない芸術表現を訴える作品として位置づけている。
1898年には同名の紙作品もある。ここで見るのは、ウィーン演劇博物館が所蔵する1899年の油彩版だ。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
ウィーン演劇博物館
目録番号
BT_O_3656

出典・画像について

画像:Gustav Klimt《ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)》/Gustav Klimt / 美術書からの忠実な複製 / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-10-01 確認)
Public Domain表示の忠実な複製です。複製画像の扱いは国・地域で異なります。取得した全景を保持。元の縦長画像をそのまま保持。色補正・背景除去・生成AI処理なし。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

もっと知りたいクリムト 改訂版
千足 伸行 著 / 東京美術
黄金様式の人物画だけでなく、風景画や装飾美術も含め、クリムトの多面的な仕事を生涯に沿ってたどる入門書です。
楽天ブックスで見る →