1910年以前
48歳頃まで

公園

画家 グスタフ・クリムト →
The Park / ニューヨーク近代美術館
風景なのに、遠くへ抜ける道も空もありません。葉を細かな色へ置き換え、画面いっぱいの緑を見せる作品です。

何が描かれているか

正方形のほとんどが、木の葉で埋まっている。緑だけでなく青や黄色も混じり、小さな色のかたまりが重なる。画面の下には白や茶色の幹が見えるが、空や人の姿は見当たらない。
最初は模様の集まりのように見えても、下の幹を見つけると、それが木々の風景だと分かる。上へ戻って葉を眺めると、見慣れた公園が、色の広がりとして現れるように感じられる。

作品の見どころ

葉の一枚ずつを正確に数えようとするより、色の集まり方を見てみよう。濃い青緑の場所と黄緑の場所が、画面の中に大小のまとまりを作っている。細部と全体を行き来すると、色の点が大きな形へ変わる。
ニューヨーク近代美術館は、葉がちらつく色の表面へほどける様子を、モザイクにたとえて解説している。モザイクは小さな色のかけらを並べる表現だ。遠景の奥行きより、目の前の平面に目を向ける読み方ができる。

制作背景

所蔵館は制作年を「1910年以前」と記録している。1910年に描いたと確定する表記ではなく、制作時期に幅があることに注意したい。
既存の《カンマー城公園の並木道》では道の先へ視線が進むが、本作は葉が広く視界を占める。同じ画家の風景でも、空間の見せ方を比べられる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
寸法
110.4 × 110.4 cm
所蔵
ニューヨーク近代美術館
目録番号
10.1957

出典・画像について

画像:Gustav Klimt《公園》/Gustav Klimt / The Museum of Modern Art / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-10-01 確認)
Public Domain表示の忠実な複製です。複製画像の扱いは国・地域で異なります。取得した全景を保持。長辺2400px以内で等比縮小。色補正・背景除去・生成AI処理なし。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

もっと知りたいクリムト 改訂版
千足 伸行 著 / 東京美術
黄金様式の人物画だけでなく、風景画や装飾美術も含め、クリムトの多面的な仕事を生涯に沿ってたどる入門書です。
楽天ブックスで見る →