何が描かれているか
目を閉じた若い女性が、花と渦巻きの模様の布に包まれている。その周りには、身体を曲げたり、顔を上げたりした女性たちが寄り集まる。人物と布が、暗い背景の中で丸い一つのまとまりを作っている。
中央の眠る顔から、左下、上方、右の人物へと目を移してみよう。裸の腕や脚の形が布の色へつながり、身体の境目をすぐには見分けられないところもある。人物の集まりが、ゆっくり回る渦のように感じられる。
作品の見どころ
青、紫、赤、緑などが隣り合い、布を埋める花や円が視線を動かす。肌の明るい色との違いを見つけると、模様の中から身体の位置が浮かんでくる。細かな飾りだけでなく、色の大きな配置にも注目したい。
プラハ国立美術館は、夢を見る乙女と、周囲で眠りと目覚めの状態にある女性たちとして解説している。実際の寝室の記録というより、若い生命や美しさ、移ろう時間を考える場面として読むことができる。
制作背景
本作は1913年の油彩で、翌1914年にプラハの展覧会を通じて購入された。所蔵館は、クリムトの晩年の鮮やかな色彩を特徴づける作品の一つとして紹介している。
眠る中央の女性と、その周囲の身体や布のつながりが見どころだ。