1903年
36歳頃

死んだ子を抱く女

画家 ケーテ・コルヴィッツ →
Frau mit totem Kind / デンマーク国立美術館(コペンハーゲン)
女性が子どもの体を抱き寄せ、顔を深く伏せる。

何が描かれているか

女性が子どもの体を抱き寄せ、顔を深く伏せる。二人は画面のほとんどを占め、部屋や周囲の人は見えない。抱擁を温かな日常としてだけ見ることは難しい。題名が示すのは子どもの死であり、女性の腕はもう離せないものをつなぎとめるように見える。まず二つの頭の位置を確かめると、顔が隠れていても、体の重なりから関係が伝わる。

作品の見どころ

細い線とこすったような灰色が、肌と衣服を区別しながら一つの形にする。暗い部分をなぞると、子どもの背と女性の腕の境がところどころ消える。背景を描き込まないため、こちらは出来事の場所より二人の姿勢に向き合う。版画はんがの一枚ごとに色調が違うこともあるが、ここで重要なのは大きく寄せた身体の形である。悲しみを顔つき一つに頼らず伝えた。

制作背景

ケルンの美術館は1903年の作品とし、《農民戦争》連作れんさくの準備中に生まれたものの、連作には入れず独立した一枚として発表したと記録する。第一次大戦で息子ペーターを失うより前の制作であるため、その死を直接描いた絵として説明しない。同館は、この試みが《農民戦争》を銅版画で作る判断に結びついたとする。画像はデンマーク国立美術館所蔵の版画である。

作品情報

材質・技法
エッチング
所蔵
デンマーク国立美術館(コペンハーゲン)
目録
KKS2020-25

出典・画像について

出典:所蔵館・専門館資料(2026-09-28 確認)
画像:Käthe Kollwitz《死んだ子を抱く女》/Wikimedia Commons / Statens Museum for Kunst
画像の出典 / Public Domain Mark / Wikimedia Commons(画像情報:2026-09-28 確認)
Wikimedia Commons / Statens Museum for Kunst。Public Domain Mark / Wikimedia Commons。
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