何が描かれているか
若者が片手を高く上げ、口を開いて叫ぶ。周りには「Nie wieder Krieg」、つまり「二度と戦争をしない」の文字が大きく走る。もう片方の手は胸元に置かれ、体全体が宣言する身振りになっている。人物を小さな説明図にせず、腕を画面のほぼ上まで伸ばした。先に文字を読んでも、先に腕を見ても、同じ呼びかけへ戻ってくるポスターである。
作品の見どころ
リトグラフで刷られた文字は、整った活字ではなく手書きの強さを持つ。腕と文字が重なり、「戦争」という言葉の下には線も引かれている。白い紙に黒い線だけでも、髪の流れと開いた口で声の方向が分かる。絵と標語を別々に並べるのではなく、一人の身振りの中に組み込んだ。離れた場所からでも目に入る構図は、手元で見る小さな版画とは違う役割を担う。
制作背景
ケルンの美術館によれば、1924年にライプツィヒの社会主義系青年運動の催しに向けて制作された。第一次大戦開始から十年の時期に、再び戦争を拒むための呼びかけだった。画像は同館が公開する文字入りの版を使い、下部の催しの情報も作品の一部として残した。後年の平和運動でも繰り返し用いられたが、まず制作当時のポスターとして見たい。