1635~1640年頃
45歳頃

悔悛するマグダラのマリア(ワシントン)

画家 ジョルジュ・ド・ラ・トゥール →
The Repentant Magdalen / ナショナル・ギャラリー(ワシントン)
薄い色の服を着た女性が、暗い部屋で机に向かって座る。

何が描かれているか

薄い色の服を着た女性が、暗い部屋で机に向かって座る。机の上には髑髏、書物、小さな鏡があり、ろうそくの炎は髑髏の陰にほぼ隠れている。女性はマグダラのマリアで、過去の生き方を改めて思い巡らす姿として描かれた。髑髏は人の命に限りがあることを、鏡は自分自身を見つめることを思わせる。

作品の見どころ

顔から手元へ視線を移すと、指先が髑髏へ近づくところに気づく。炎を大きく見せず、物の縁や頬を照らす光で室内の静けさを作っている。鏡には髑髏と書物が映り、見る人の視線も机上へ戻される。装飾を抑えた画面の中で、向き合う相手のいない一人の時間が長く感じられる。題名の「悔悛」は過ちを悔いて生き方を改めることを指す。

制作背景

ワシントンのナショナル・ギャラリーは1635~40年頃の油彩ゆさい画として公開している。同じ主題には、メトロポリタン美術館所蔵の別作品もある。こちらは淡い服と髑髏の陰に隠れる炎が目印であり、同一画像の別所蔵ではない。両作を並べると、ラ・トゥールが鏡、炎、髑髏の置き方を変えながら、静かな内省を描いたことが分かる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
ナショナル・ギャラリー(ワシントン)

出典・画像について

画像:Georges de La Tour《悔悛するマグダラのマリア(ワシントン)》/National Gallery of Art / CC0
画像の出典 / CC0 / Open Access(画像情報:2026-09-26 確認)
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