1895〜1896年
30〜32歳頃

「シルペリック」でボレロを踊るマルセル・ランデール

画家 アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック →
Marcelle Lender Dancing the Bolero in “Chilpéric” / ナショナル・ギャラリー・オブ・アート
緑とピンクの衣装が広がる舞台。踊るランデールと、周囲の出演者の静かな姿を見比べられる油彩ゆさいです。

何が描かれているか

舞台の中央で踊る女性が、スカートを大きく広げています。女優マルセル・ランデールが、オペレッタ《シルペリック》でボレロを踊る場面です。衣装は緑とピンクが重なり、黒い靴下の脚が前へ伸びています。周囲にも舞台衣装の人物が立っていますが、中央の裾の動きとは対照的に、体の動きは小さく見えます。

作品の見どころ

スカートの緑の面と、下からのぞくピンクのひだを追ってみてください。足元の色が弧を描き、踊りの動きが布の形として伝わります。顔や胸元にも緑の光が入り、自然の昼間とは異なる舞台の明るさがあります。ポスターの単純な輪郭りんかくと違い、油彩では色の重なりが衣装の厚みを作っています。

制作背景

所蔵館は制作年を1895〜1896年としています。エルヴェのオペレッタは1895年にパリのヴァリエテ座で上演され、ロートレックは繰り返し観劇しました。ここに見えるのは歴史上の王宮そのものではなく、衣装と照明で作られた舞台です。同じ年のランデールの胸像版画はんがと並べると、全身の踊りと、顔や髪飾りへ焦点を絞った表現を比べられます。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵
ナショナル・ギャラリー・オブ・アート
目録番号
1990.127.1

出典・画像について

画像:アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《「シルペリック」でボレロを踊るマルセル・ランデール》/National Gallery of Art
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-29 確認)
National Gallery of ArtがCC0で公開した図版。全景を保ちWebPへ縮小。
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この画家について本で読む

「不在」トゥールーズ=ロートレック
三菱一号館美術館 著・編・監修/安井裕雄 監修/小林エリカ 著 / 青幻舎
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