1452〜1453年
40代後半頃
写真:Sailko · CC BY-SA 4.0

チェッポの聖母

画家 フィリッポ・リッピ →
Madonna del Ceppo / パラッツォ・プレトーリオ美術館(プラート)
同じ画面の人物の大小から、慈善団体と礼拝の関係を読む。

何が描かれているか

金色の背景の前に聖母子せいぼしが座り、左右を聖ステファノと洗礼者せんれいしゃヨハネが囲む。足元では赤い衣の商人フランチェスコ・ダティーニがひざまずき、その前にさらに小さい四人の男性が並ぶ。
四人は、貧しい人々を助けるプラートの慈善団体「チェッポ」の管理者たちである。団体を創設したダティーニが、聖母へ彼らを紹介するように描かれる。町の宗教と援助の仕組みが、一枚の絵で結びつく。

作品の見どころ

人物の大小は単なる遠近ではない。聖母子と聖人、ダティーニ、四人の管理者という順に小さくなることで、役割の違いが示される。それでも小さな四人は一人ずつ顔が異なり、実在の人々として見える。
衣の金の模様、聖母の冠、幼子おさなごの丸い身体を見た後で、傷みのある顔や表面にも目を向けたい。本作は長く屋外に置かれていた。現在の色や輪郭りんかくには、保存の歴史も重なっている。

制作背景

1452〜1453年、チェッポがダティーニ宮殿の中庭に置くために注文した。所蔵館は、団体がリッピのプラートでの大きな仕事を支えたことも説明する。町の組織を記念する役割も持つ。
館の解説によれば、19世紀末まで屋外の風雨にさらされ、絵の表面は大きく損なわれた。修復で金地や衣の表現が読みやすくなったが、残る傷みを消した完全な姿ではない。

作品情報

材質・技法
テンペラと金、板
所蔵
パラッツォ・プレトーリオ美術館(プラート)
位置づけ
プラートの慈善団体とその創設者・管理者を聖母子の前に並べた記念の祭壇画さいだんが。

出典・画像について

画像:Fra Filippo Lippi《チェッポの聖母》/Sailko / Wikimedia Commons
画像の出典 / Sailko / CC BY-SA 4.0(画像情報:2026-10-04 確認)
写真: Sailko / Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0。取得JPEGは無変更。縮小WebPと表示輪郭にも同条件を継承。作品・額縁を保持し、作品外の背景だけ表示時の輪郭で隠します。色補正・生成処理なし。
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