1452〜1465年(連作の制作期間)
40代後半〜50代後半頃

聖ステファノの葬儀(プラート壁画)

画家 フィリッポ・リッピ →
Esequie di santo Stefano / プラート大聖堂 主礼拝堂
宴の華やかさとは異なる、葬儀の静けさと広い建築をたどる。

何が描かれているか

聖ステファノの身体が教会の内部に横たわり、多くの人々が周囲に立つ。前では女性たちが膝をつき、中央奥へ柱と天井が続く。プラート大聖堂の聖ステファノ伝の一場面だ。
人物は左右に分かれているが、床の模様と柱の列が一つの室内へまとめる。右端には岩場と別の人物群が見える。

作品の見どころ

床の四角形、柱の根元、天井の格子を順に追ってみたい。手前から奥へ小さくなる形が、身体と人々を囲む空間をつくる。中心の横たわる聖人だけでなく、周囲の身振りや顔の違いにも視線が移る。
反対側の壁にある《ヘロデの宴》では、踊りと首の受け渡しが同じ建築内に置かれる。こちらは葬儀を囲む人々と教会の奥行きが中心である。二つを比べると、リッピが主題に応じて集団の動きを変えたことが見える。

制作背景

礼拝堂全体は1452〜1465年にリッピと協力者が制作した。聖ステファノの物語は左の壁、洗礼者せんれいしゃヨハネの物語は右の壁に並ぶ。本頁の年代は連作れんさくの期間であり、この葬儀の場面を描いた年を一点に決めたものではない。
市の案内は、葬儀が左壁の下段にあり、初期キリスト教の教会を思わせる建築に置かれると説明する。礼拝堂の大きな空間と一場面の関係を見たい。

作品情報

材質・技法
フレスコ
所蔵
プラート大聖堂 主礼拝堂
位置づけ
聖ステファノ伝の一場面。反対側の《ヘロデの宴》とともに礼拝堂の物語を構成する。

出典・画像について

画像:Fra Filippo Lippi and workshop(本文に協力者・年代の留保)《聖ステファノの葬儀(プラート壁画)》/Fra Filippo Lippi / Web Gallery of Art / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public domain(画像情報:2026-10-04 確認)
Commons個別ファイルの原作品PD-oldと忠実複製PD-Art表示に基づきます。国・地域で扱いが異なります。葬儀の全場面と上辺装飾を保持。色補正・生成処理なし。
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この画家について本で読む

イタリア・ルネサンス美術館
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