1530〜1533年頃
51歳頃(概算)

ルクレティアに着想を得た女性の肖像

画家 ロレンツォ・ロット →
Portrait of a Woman inspired by Lucretia / ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
女性がこちらへ見せるのは、別の女性を描いた一枚の絵です。肖像の中に、古代ローマの物語が持ち込まれています。

何が描かれているか

華やかな袖そでの女性が、手にした素描そびょうを指し示しています。そこには、短剣を自分へ向ける古代ローマのルクレティアが描かれています。卓上にも文字の書かれた紙があり、本人の顔と、絵や言葉による手がかりが並んでいます。

作品の見どころ

ルクレティアは、性暴力を受けたのち自ら命を絶ったと伝わる人物です。その物語は当時、貞節を語るために用いられました。ここでは、当時の社会が女性に託した価値観として見ておく必要があります。描かれた女性自身の経験や性格を証明するものではありません。

制作背景

モデルの名前は確定しておらず、ルクレティアという同名の女性だった可能性も指摘されています。身ぶりが強く訴えかけてきても、その答えは一つに決まっていません。何を見せ、何を言葉にしようとしているのか、その仕組みを眺める楽しさが残っています。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
目録番号
NG4256

出典・画像について

画像:Lorenzo Lotto《ルクレティアに着想を得た女性の肖像》/ルクレティアに着想を得た女性の肖像 — Lorenzo Lotto / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 画像の出典・個別利用条件(画像情報:2026-10-20 確認)
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