1520年代
45歳頃(概算)

ヴィーナスとキューピッド

画家 ロレンツォ・ロット →
Venus and Cupid / メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
キューピッドが、ヴィーナスの持つ輪へ向かって放尿しています。ふざけた仕草にも、婚礼に結びつく意味がありました。

何が描かれているか

横たわるヴィーナスが、月桂樹の輪を高く持ち上げています。左のキューピッドは、その輪を狙って放尿しています。聖母子せいぼし像を多く描いたロットには、こうした遊び心の強い神話画もあります。顔の表情と手の動きから、まず二人のやり取りが目に入ります。

作品の見どころ

所蔵館は、この仕草を豊穣の象徴として説明しています。冠や薄いヴェール、真珠の耳飾りも、当時のヴェネツィアの花嫁姿と関係します。輪、花、布などを一つずつ見ると、冗談めいた場面の中に婚礼の手がかりが積み重ねられています。

制作背景

1520年代の作品で、結婚を記念して描かれた可能性があるとされています。ヴィーナスの顔が実際の花嫁の肖像だったという考えもありますが、確定ではありません。神話の女神の姿を借りて、個人の祝い事を語ったのかもしれない、という余地を残す作品です。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
目録番号
1986.138

出典・画像について

出典:The Metropolitan Museum of Art:Venus and Cupid(2026-10-20 確認)
画像:Lorenzo Lotto《ヴィーナスとキューピッド》/ヴィーナスとキューピッド — Lorenzo Lotto / The Metropolitan Museum of Art / CC0 1.0
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・個別利用条件(画像情報:2026-10-20 確認)
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