1880年
47〜48歳頃

アスパラガス

画家 エドゥアール・マネ →
L’Asperge / オルセー美術館
一本のアスパラガスを、淡い色と小さな影で見せる。

何が描かれているか

一本のアスパラガスが、明るい台の上に横たわっています。先端には紫がかった色があり、白い軸は右へ伸びています。周囲には食器も手もなく、台と野菜の小さな影だけが見えます。大きな食卓を描く静物画せいぶつがではなく、一つの物を近くから見る絵です。画面の右上にはマネの署名があり、物の小ささと絵の小ささが対応しています。

作品の見どころ

白い軸は背景の白と同じに見えそうですが、灰色や淡い紫、影の違いで形が分かれます。台にも薄い色の流れがあり、単なる空白ではありません。暗い先端から明るい軸へ目を動かすと、輪郭りんかくを細い線で囲まず、色の差で一本を見せていることが分かります。小さな絵でも、拡大して筆の跡を見ると、白の中に複数の色を見つけられます。

制作背景

1880年、収集家シャルル・エフリュッシは、800フランのアスパラガスの束たばの絵に1000フランを払いました。マネは多く受け取った代金への返礼として、この一本を描いて贈ったと伝えられています。束の絵とは別の作品で、現在はオルセー美術館に所蔵されています。静物画が人のやり取りにも結びつく、具体的な例です。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
オルセー美術館
目録番号
RF 1959 18

出典・画像について

出典:オルセー美術館 公式作品記録(2026-09-29 確認)
画像:エドゥアール・マネ《アスパラガス》/Édouard Manet / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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この画家について本で読む

エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
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