1868〜1869年
35〜37歳頃

バルコニー

画家 エドゥアール・マネ →
Le Balcon / オルセー美術館
強い緑と白、結びつかない視線が作る集団肖像。

何が描かれているか

開いた窓のバルコニーに、白い服の女性たちと黒い服の男性がいます。手前に座る女性は画家ベルト・モリゾです。緑の手すりが画面を横切り、同じ緑のよろい戸が左右を囲みます。奥の室内は暗く、人物は明るい外側に浮かんで見えます。全員が一緒にいるのに、視線は同じ場所へ向かっていません。

作品の見どころ

白い服と黒い室内の差、手すりの鮮やかな緑が先に目へ入ります。花には細部がある一方、人の顔には描き込みの少ない部分があり、普通なら主役となる顔だけに注意が集まらない仕組みです。誰が誰に話しているのかを探しても、物語は簡単にまとまりません。窓の枠、手すり、人物の位置という形の関係から眺めるのも一つの見方です。

制作背景

1868〜1869年に制作され、1869年のサロンで展示されました。マネはゴヤのバルコニーの人物画を参照しながら、同時代の人々を描いています。発表時には強い色や曖昧な人物の関係が批判されました。既存の《鉄道》と比べると、人が同じ場所にいても同じ行動をしていない、マネの構成の特徴を考えられます。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
オルセー美術館
目録番号
RF 2772

出典・画像について

出典:オルセー美術館 公式作品記録(2026-09-29 確認)
画像:エドゥアール・マネ《バルコニー》/Édouard Manet / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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この画家について本で読む

エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
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