1864年頃(推定)
31〜32歳頃

死せる闘牛士

画家 エドゥアール・マネ →
The Dead Toreador / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
横たわる闘牛士を、周囲から切り離すように見せる。

何が描かれているか

闘牛士の男性が、横長の画面いっぱいに倒れています。黒と白の衣装を着た身体は、足から顔へ斜めに伸び、顔の近くには剣と赤い布が見えます。観客席や牛の姿はなく、背後の暗い空間には場所を示す物がほとんどありません。闘牛という出来事の全体より、地面に残された一人の身体を見つめる場面になっています。

作品の見どころ

白い衣装や靴下が、黒い上着と暗い背景の間で強く浮かびます。顔を手前に向けた姿勢は、遠い場所の事件よりも、すぐ近くに倒れた人を見るような距離を作ります。身体の周りに何もないため、横へ長く伸びる輪郭りんかくを目がたどります。赤い布は小さな面積ですが、白黒の大きなまとまりを区切る色として見ることができます。

制作背景

所蔵館は制作年を1864年頃と推定しています。本作は、マネが大きな闘牛画を自ら切り分け、描き直して独立させた部分です。掲載画像が一枚の絵を途中で切ったものではなく、現在の作品そのものがこの横長の形をしています。後の版画はんが《内戦》と比べると、横たわる身体の構成が別の出来事へ用いられる点にも気づきます。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
目録番号
1942.9.40

出典・画像について

画像:エドゥアール・マネ《死せる闘牛士》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-29 確認)
所蔵館がCC0で公開した図版。全景を保ちWebPへ縮小。
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この画家について本で読む

エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
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