1882年頃
49〜50歳頃

クリスタルの花瓶の花

画家 エドゥアール・マネ →
Flowers in a Crystal Vase / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
小さな花束たばと透明な器で、晩年の色と光を示す。

何が描かれているか

透明なクリスタルの花瓶に、白いバラやカーネーション、色のついた花が入っています。花束は大きく広がりすぎず、瓶の下には明るい台が見えます。背景は灰色で、右には青みのある影が落ちています。人物や出来事を描かない静物画せいぶつがですが、花びらの柔らかさと器の硬さ、水を通して見える茎が、それぞれ違う形で表されています。

作品の見どころ

白い花には短く厚い筆の跡があり、背景や器には薄い塗りの部分が見えます。透明なガラスを線だけで囲まず、白や青の反射と、内側に見える茎で示している点に注目できます。花の部分から瓶の底へ目を移すと、同じ白い色でも、柔らかい花びらと光る器で役割が違うことが分かります。台や灰色の背景も、一緒に描かれた作品の部分です。

制作背景

1882年頃の油彩ゆさい画で、ワシントン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されています。健康が悪化した晩年のマネは、身近な花や果物を描く仕事を増やしました。友人が持ってくる花も制作に結びつきましたが、この花束の贈り主を決めることはできません。大きな都市の人物画だけでは見えない、身近な色と光への関心を補う作品です。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
目録番号
1970.17.37

出典・画像について

画像:エドゥアール・マネ《クリスタルの花瓶の花》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-29 確認)
所蔵館がCC0で公開した図版。全景を保ちWebPへ縮小。
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この画家について本で読む

エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
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