マクシミリアン皇帝の処刑(マンハイム版)
画家 エドゥアール・マネ →L’exécution de l’empereur Maximilien / マンハイム美術館
事件の翌年以降に描かれた、処刑の最終油彩版。
何が描かれているか
兵士たちが横に並び、左に立つ三人へ銃を向けています。白い煙が銃口と人物の間に広がり、右端の兵士は少し離れて銃を扱っています。背後の壁の上には、この場面をのぞく人々がいます。中心となるのは、メキシコ皇帝マクシミリアンと二人の将軍の処刑です。室内の劇ではなく、当時起きた政治的な事件を題材にしています。
作品の見どころ
兵士の暗い制服と、左の人物の明るい服が向かい合います。銃の水平な列は、横へ続く壁の線と重なり、動きが止まったような構成を作ります。泣き崩れる人物を大きく描くより、撃つ側と撃たれる側を近い距離に並べている点が見どころです。壁越しの見物人と、画面を見ている私たちの位置を比べて考えることもできます。
制作背景
処刑は1867年6月19日の出来事で、このマンハイム所蔵の最終版は1868〜1869年に制作されました。マネは報道や図像を受け取りながら構成を変え、三つの大画面、油彩習作、版画へ展開しています。ロンドンに残る断片は先行する別版です。フランスのメキシコ介入と撤兵に関わる事件として、制作年と事件の日付を分けて理解したい作品です。
出典・画像について
画像:エドゥアール・マネ《マクシミリアン皇帝の処刑(マンハイム版)》/The Yorck Project / Wikimedia Commons
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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この画家について本で読む
エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
マネを擁護した同時代の作家ゾラの文章を軸に、人柄、作品、公衆との関係を代表作とともに読める入門書です。
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